九州 4日目 天草下田〜鹿児島市街

 

  • 牛深フェリー港(8:50):今回の九州旅では、20年ぶりに再訪することになった箇所は数有れど、ここ牛深港の変貌ぶりも驚かされた。以前は、地方の小さな港町の殺風景な埠頭だった。それが今や、フェリー乗り場に併設された「うしぶか海彩館」を筆頭に、“海の駅”として変貌を遂げていた。
    そして埠頭の近くには、巨大な「牛深ハイヤ大橋」なるものも。ちなみにこの橋は、東京港のレインボーブリッジより長いそうな。20年前には気づかなかったけれど、既に当時からこの橋の工事は始まっていて、6年の工期を掛けて完成させた物とのこと。
  • 蔵之元フェリー港(9:45):熊本県牛深から、対岸の鹿児島県長島にある蔵之元港に渡る。この港は、20年の時間なんぞどこ吹く風と言った感じで、以前の牛深港を思い出させる簡素な姿。熊本県と鹿児島県とで、この力の入れ方の違いは何?
  • 道の駅 長島(9:55):フェリーを下船してすぐに立ち寄ったこの“道の駅”も、高速道路の施設で例えるなら、昔ながらのパーキングエリアって感じでショボショボ。とは言え、こうした休憩ポイントが各所に有るのは20年前との大きな違いで、とても有難いことと感謝せねば。
  • 国道389:九州本土を目指して長島の西海岸を走っていると、沿道には綺麗な花々が延々と植え込まれていた。植栽の規模から言って、結構な手間暇が掛かったであろうことは想像に難くない。そうした風景を予想していなかったこともあり、嬉しい驚きと共に、何故ここに?との疑問がわき起こる。
    答えは後で知ったが、島一周を取り囲むように“花の道”が整備され、「長島ぐるっとフラワーロード」とも名付けらているとのこと。2週間前までは、「夢追い 長島花フェスタ」なるイベントも開催されていた模様。花で“島おこし”ってところかな。
  • 阿久根駅(10:38):偶然立ち寄ることになった「肥薩おれんじ鉄道」の主要駅。駅舎のデザインは、「列車旅の世界を革新した」と評され3年前に菊池寛賞をも受賞した水戸岡鋭治氏によるものとのことで、と〜ってもオシャレ。さらに駅構内には、寝台特急をそのまま利用した「あくねツーリングSTAYtion」なる宿泊施設(ライダーハウス)も。地元関係者による気合いの入れようを伺える。
  • 道の駅 阿久根(11:01):これまた先に訪れた「長島」と同様、大分県内や熊本県内で見てきた“道の駅”と比べると、簡素感は否めない。
  • 新田神社(11:38):走行予定ルートから少しだけ外れるものの、地図上で「薩摩国の一宮」と表記されていたことから、予定外なれど参拝することに。木々に覆われた丘の頂にある社殿を目指し、登った石段が300有余。ちなみに、以前参拝した陸奥国一宮“塩竈神社”の石段もすごかったけど、そちらはここより少ない202段。小汗をかきつつ登っている途中で、クルマで中腹までは上がれたことを知り、トホホ・・・
  • 川内駅(12:10):九州新幹線なども止まる立派な駅なれど、平均乗車人員が3千人/日ほど。それでも県内のJR九州の駅としては、鹿児島中央駅(約2万人/日)に次いで第2位の乗車人員なのだそうな。ちなみに自宅に最寄りの某私鉄駅(新宿から各停で20分、急行止まらず)は、平均乗車人員が3万人弱/日なのでありました。
  • 江口蓬莱館(12:52):漁協が運営する物産館であり、漁港で水揚げされた新鮮な魚介類を味わえるとのうたい文句に誘われて、昼食はここでと予め決めていた。到着したのは、もうお昼も終わろうかと言う時間帯でしかも平日だったのに、食堂エリアは空席を探すのに手間取るくらいの賑わい。これまで見てきた鹿児島県内の“道の駅”などとは、規模と言い、賑わいと言い、格が違うって感じ。
  • 県道22:薩摩半島を横断して鹿児島市へ向かうに当たり、距離的には遠回りになるものの、「快走路」と地図上に表記されていたので選択した道。道自体は確かにその通りかもしれないけれど、物流の幹線路でもあるらしく、運送系車両が多くてマイッタ。
  • ハンズマン 宇宿店(14:27):メディアで話題に上ることが多いホームセンター「ハンズマン」。20万点以上と言う取扱品目数の多さはもちろんのこと、店のつくりもオモシロイ。とても気になっていた店なれど、店舗展開が九州エリアだけなので、これまでは未体験。今回、念願叶って初訪問。旅の途中で滞在時間を多く取れなかった点が、チョット心残り。
  • 桜島:鹿児島市内の宿にクルマを置き、市電やフェリーを利用して、今も活発な活動を続ける火山の島に上陸。フェリー埠頭の周辺を、チョコットだけ散策。いつの噴火の分かは不明なれど、小粒の噴石が道のそこかしこにまき散らされていて、ここに住むことの大変さに思いを巡らす。
  • 鹿児島市街地中心部(15:14):「天文館むじゃき」で食べた“白熊”は、氷のきめが細かくて、予想外に旨かった。夜に訪問した「菜々かまど」も、予め店のことを知っていないと入りにくい外観なれど、旨い酒と肴を堪能できたので大いに満足。
    けれど、市内中心部を運行している市電(路面電車)は、ICカード対応の料金支払い機を備えているのに、「PASMO」が使えない点はダメだししたい(熊本の市電ではOK)。
    また、「鹿児島駅」と名付けられた駅が、鹿児島市内で中心になる駅でなく、その駅舎の外観もすごくみすぼらしいことに、とっても違和感を覚える。もし鹿児島に鉄道で来て、最初に降り立った駅がこの“鹿児島”駅であったなら、鹿児島がどんだけさびれた街なのかとの印象を持たれること必定。市内で中心となるのは、かつて「西鹿児島駅」と呼ばれ、九州新幹線開通と共に「鹿児島中央駅」に改称された駅の方なのだそうな。