「trip」カテゴリーアーカイブ

南紀巡礼 2004春 -1日目-

早朝の出発となるため、前夜は早めに寝床に入ったが、興奮状態からかぜんぜん寝つけなかった。夜中の2時を過ぎてしまったあたりではもう覚悟を決め、このまま興奮状態が続いてくれてれば寝てなくても車の運転には問題無いかな?などと考えていたら...セットしておいた目覚まし時計の音で目が覚めた。時刻は朝の5時。どうやらちょっと(2時間くらい?)は寝られたらしい。

【 Z3 と共に、いざ南紀へ 】

外は明るくなっているが、日射しは無く曇り空。けれど天気は西から回復して来ているはず。それを信じて朝6時少し前に家を出る。朝の空気はまだ肌寒く、Z3の屋根はクローズ状態で走り出す。けれど東名にのり御殿場を過ぎた辺りから、天気は良くなってきた。駿河湾を臨む由比PAで休憩した際には、もう完全な快晴。お天道さま、Good Job !!! 以後は旅の最後まで、Z3の屋根はオープン状態(駐車時を除く)。

DSC00091wp
天気は最高! @浜名湖SA

朝8時に浜名湖SAで朝食をとり、さらに西へと向かう。
これまでだと南紀方面に行くのには、東名の名古屋ICから東名阪高速にのるのが常だった(伊勢湾フェリーを使ったことも三度ほどあったけどネ)。しかし今回は豊田ICで降り、少しだけ一般道を走った後、豊田南ICから伊勢湾高速にのって四日市JCTにて東名阪高速に合流することにする。
これが大正解。伊勢湾高速は、とっても快適な道。全線片側3車線で、なおかつ車の通行量も少なく、さらに名古屋港を高架状に横断するルートであるため眺めもバツグン!

東名阪高速に合流した後は終点の亀山まで向かい、そこから名阪国道にて西へと向かう。この名阪国道、全長80kmにおよぶ無料の自動車専用道路で、車の流れも良くって制限速度+αのスピードで巡航できる。時間とお金の節約にはもってこい。けれども、全く不愉快な道。なぜなら大型トラックが多過ぎ!特にオープンカーにとっては、トラックの排ガスが多くて気分最悪。

【 石上神宮 】(地図中の「1」)

CRW_1306wp
石上神宮

でもそうこうするうちに、家を出てから5時間半ほどが経った午前11時過ぎ、天理市に着く。ここは言うまでも無く、天理教の中心地。特に教会本部の神殿は圧巻。信者でなくとも参拝可能なので、お薦めスポットの一つ。けれど今回そこには立ち寄らず、同じ市内に位置する最初の目的地「石上神宮(いそのかみじんぐう)」へと向かう。

ここは、国宝「七支刀(ななつさやのたち)」(先が七つに分かれた古代の刀剣)で一般には有名な神社。でも個人的には、山岸凉子「日出ずる処の天子」を通じての思い入れがある場所。これまではなかなか来る機会を作れなかったけど、今回は初めて参拝できた。なおその筋では、霊的なパワースポットとしても有名らしい。天理教の開祖がこのすぐそばで誕生したこととも、関係があるのだろうか? 残念ながら、私にはその種の感性が全く無いので...
[mapsmarker layer=”1″]
【 大神神社 】(地図中の「2」)

DSC00095wp
大神神社の巨大な鳥居
(下に小さく写るのが我がZ3)

石上神宮で参拝を済ませた後、国道169号を少し南下して桜井市の三輪に入る。ここは三輪素麺で有名だけど、何と言っても「大神神社(おおみわじんじゃ)」がある。
この神社は、背後にある三輪山が御神体。このため、他の神社に有るような神様を祀った本殿が無く、三輪山を遥拝するための拝殿のみ有るのが特徴。その三輪山は、その形状や周囲との地理的な関係から古代のピラミッドではないかとの説もある。また当然のごとく、パワースポットとしても超有名。
そうした三輪山の神域は、御神体であることからほとんどが立ち入り禁止の禁足地である。しかし希望すれば、特別に用意された道を利用して登頂参拝も認められている。以前に来たときは拝殿からの参拝のみであったが、今回初めて登頂参拝にチャレンジした。お山の中は撮影禁止なので、先ずはカメラを社務所に預ける。そして渡された「三輪山参拝証」と書かれたタスキを肩に掛けて、いざ登拝スタート。

CRW_1322wp
三輪山登拝の登り口

平地にある小高い山なので、登山と言っても大したことないだろうと高をくくっていたら...とんでもなかった。登り口から山頂までは、標高差400m弱の急な坂道。それに神聖なお山であるせいか、道自体も登山向けにちゃんと整備されているわけではなくて(写真の登り口付近はぜんぜんまし)、と〜っても歩き難い。それに履いていた靴は、平坦な道用の単なるウォーキング・シューズ。

汗だくになり、何度も休憩しながら登り続ける。自分の循環器系の弱さを痛感。途中で三度ほど、ヤモリに出会った。三輪山で蛇は神さまのお使いと言われているようだけど、同じ爬虫類でもヤモリはどうなのだろうか?などと考えながら登り続け、45分ほど掛けてようやく登り終えることができた。

山頂の社でお参りを済ませると、帰りは一気に駆け降りるようにして、麓へは25分ほどで戻ってきた。その時にはもうフラフラ。神社の境内脇に見つけた売店で、スポーツドリンクをぐっと飲み干してようやく一息つけた。時刻は午後2時近くになっていたので、目の前の店で昼飯として地元名産の三輪素麺を食べ(氷に載せられ冷え過ぎだったせいか、あまり美味しくはなかった)、次の目的地へと向かう。

途中、石舞台や高松塚古墳などで有名な飛鳥の地を通り抜けたのだが、どこかの修学旅行らしき女学生の一団の脇を走り抜ける際には、カッコつけようなんてことを思わず「意識」してしまった。これじゃあ、霊験あらたかな神社を参拝してもぜんぜん精神修養ができてないってこと?!。
飛鳥を過ぎてから下市町に至るまでの国道169号は、車の量も多く流れも悪い不愉快な道であった。けれど国道309号に入ってからは、山あいの道ということで道幅の狭い箇所も所々にあったが、何より車の量が少なかったので、快適な走りを楽しめた。

天河弁財天 】(地図中の「3」)

CRW_1324wp
天河弁財天

午後3時過ぎになって、本日3番目の目的地である天河弁財天に着く。ここは、芸能ごとに関わる神社としては超々有名な所。三つの丸い鈴を三角形につなげた「五十鈴(いすず)」と呼ばれる鈴が、シンボルになっている。世の中でよく知られた音楽家や役者たちからの信仰もあついらしい。私自身は芸能ごととあまり関わりが無いのにここに参拝に来た一番の理由は、喘息で具合が悪いと聞いていたクーさんのことを祈念するため。その御利益があらんことを...

ちなみに、「天河伝説殺人事件」という映画があって、ここの神社を題材にしている。旅を終えて帰京してから見てみたんだけど、映画は駄作なのでお薦めできない。

洞川温泉あたらしや 】(地図中の「4」)

CRW_1334wp
洞川温泉あたらしや

さて天河弁財天での参拝を済ませた後は、本日の宿となる洞川温泉の「あたらしや旅館」を目指した。洞川温泉は、大峰修験道の行者の宿として知られ、いかにもと言った外観の宿が道路沿いに何軒も立ち並ぶ風情あふれる温泉街(古めかしい射的場まであったのは感動的)。それぞれの宿の表の掲げられた来客名を記した看板?からすると、月曜のその日にこの温泉地を利用するお客はとても少ないようだった。私の泊まった宿でも、お客は私を含めて3組(その内の一組は、千葉県ナンバーのバイク一人旅)。そのせいか私にあてがわれたのは、畳部分が10畳でさらに3畳ほどの縁側?部分までもが付いてとっても広く、川沿いに面した窓からの眺めもなかなか良い部屋。

その晩は、風呂上がりと夕飯の最中に合わせてビールを2本飲んだだけなのに、夜9時過ぎには熟睡してしまった。あとで携帯の着信履歴見たらば、午後10時半頃に澄江ちゃんから電話をもらったようだったが、全く気が付かなかった・・・

[mapsmarker layer=”2″]